大企業と同じようにやっていては、リソースの差が大きすぎて全然太刀打ちできないし、どう戦略を立てていって良いのか分からない。

 

 

そんなあなたに知っておいてもらいたいことがあります。

これを頭に入れてビジネスを行っていくことはとても重要ですし、これを考えずに一般的に言われているような、大企業向けの戦略を取っていてはスモールビジネスは上手く回っていかないと考えています。

 

 

書店で売られているビジネス書の多くは大企業のサラリーマン向けに書かれており、そのままではスモールビジネスには適していないものがほとんどです。

書籍もビジネスとして出版されているため、どうしてもボリュームゾーンになる大企業会社員向けに書かざるを得ないわけですね。

それを鵜呑みにして戦略を立ててしまうと、自分の状況に沿わないただ頭でっかちの状態になりかねません。

 

 

もちろん書籍を読むことが無駄だというわけではありません。

大企業のサラリーマン向けに書かれた書籍であっても、そこから得られるものは読む側の意識次第でいくらでもあるはずです。

 

 

話を元に戻すと、大企業とスモールビジネスではそもそもの考え方が違ってきます。

今回はスモールビジネスにおいて考えるべきビジネス上の戦略について基本の考え方を書いてみます。

 

 

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大企業のビジネスとスモールビジネスの違い

テレビや雑誌、ビジネス書などで主に取り上げられるのは大企業の情報なので、ビジネス情報を得ようとすると知らず知らずのうちに大企業向けの思考をしてしまいがちです。

ですが、大企業のビジネスと個人ビジネスでは根本的な部分が異なるので、たいていの場合、その情報は私たちスモールビジネスには活用できません。

 

 

大企業のビジネスとスモールビジネスの違いを理解しておくことは、ビジネス戦略を立てる上でとても重要です。

 

 

小資本でやりくりする必要がある

大企業とスモールビジネスの最も大きな違いの1つが『資本力』です。

 

 

当然といえば当然なのですが、大企業が使えるお金とスモールビジネスで使えるお金の量は天と地ほどの差があります。

大企業ならちょっとしたプロジェクトに何億円、何百億円という資金を投入することも容易にできますが、スモールビジネスではそんなことはできませんよね。

使えるお金が少ない中で頭を捻りながら出来ることを考え出してやっていくことが必要です。

 

 

大企業のサラリーマンだったら、『この資料必要かどうかは分からないけど、とりあえず印刷しておこう』となりますが、スモールビジネスではその費用すらも意識しないといけません。

会社が払ってくれるのではなく、自分の懐からダイレクトにその費用が出ていくので、小さな費用であっても意識していかざるをえないんですね。

 

 

大企業のように、ちょっと予算をとってやってみるというようなことはできないので、小資本でも戦えるように頭を使う必要があります。

 

 

少人数で多くのことをこなす必要がある

資本力と同じく、制限があるのが、人的リソースです。

 

 

要するに、大企業の場合は何人かで出来ることが、スモールビジネスでは自分1人もしくは少人数でやる必要があります。

もちろん、他のスモールビジネスをやっている人や企業と連携して動くこともありますが、何れにしても自分の守備範囲は広く持たざるをえないのが現実です。

 

 

アウトソーシングが出来るぐらいにビジネスが軌道に乗れば、自分が価値を生む部分にフォーカスしていけるのですが、そうなるまでは全て自分でやるぐらいのイメージなので、忙しい中で物事を進めていかないといけないというのは頭に入れておく必要があります。

 

 

また、少人数で動くため、物量作戦には出れないので、やるべきところを絞って勝負するという思考が必要です。

 

 

スピード感を持って動いていける

ただ、不利なことばかりではなく、スモールビジネスだからこそのメリットもあります。

 

 

それは、スピード感を持っていろんなことをやっていけるということです。

大企業の場合は承認フローがあるので、何かを始めるもしくは何かを変更するといった場合には、上司の承認を得る必要があります。

 

 

私自身も経験がありますが、会社に全くインパクトの無いような変更に関しても、直属の上長から関連部署の上長まで10人近くの人の承認を得る必要があり、承認印をもらうためのスタンプラリーに何日も費やすということがありました。

これでは、この時代の流れの速さについていけないと、何度も思いましたが、関係者が多い分そのフローを通しておかないと、後から余計な揉め事になるので、避けることができないのが事実です。

 

 

その点、スモールビジネスの場合は自分で決断して、自分で実行していく形になるので、スピード感を持ってビジネスを進めていくことができます。

 

 

世の中に出回っている大半の情報は大企業向けの情報

最初にも書いたのですが、世の中に出回っているビジネス情報というのは、多くが大企業の会社員向けの内容になっています。

これらを一生懸命知識として得ても、ほとんどがスモールビジネスにはそのままは使えない情報です。

 

 

トヨタとかマクドナルドとかが採っている戦略について学んだとしても、前提が違いすぎてスモールビジネスには使えません。

もちろん、もっとブレイクダウンした作業レベルの知恵は取り入れることができる部分もありますが、それにしてもなかなかそのまま使うことはできないケースがほとんどです。

 

 

ですので、取得する情報も取捨選択して、自分のビジネスに役立てることができるのかどうかをしっかり考えるようにしましょう。

競争戦略には大きく分けて3つある

ビジネス上、採りうる戦略というのは基本的には大きく3つに集約されることになります。

 

 

これは有名なマイケル・ポーターというアメリカの経営学者が著書の中で提唱している分け方になりますが、競争優位性を持つための基本として知っておきたい競争戦略は以下の3つです。

マイケル・ポーター(Michael Eugene Porter、1947年5月23日 - )は、アメリカ合衆国の経営学者。学位は経済学博士(ハーバード大学・1973年)。ハーバード大学経営大学院教授。

(Wikipediaより)

  • コストリーダーシップ戦略
  • 差別化戦略
  • 集中戦略

簡単にそれぞれを説明します。

 

 

コストリーダーシップ戦略

コストリーダーシップ戦略というのは、製品単位あたりのコストを下げて、コスト面で優位に立つという戦略です。

 

 

例えば、ある製品を1つ5,000円で作れるA社と同じ製品を2,000円でB社があったとします。

両者とも利益として2,000円は確保したいと考えているとしたら、単純な算数になりますがA社は7,000円で売らないといけないのに対し、B社は4,000円で売っても同じだけの利益を出すことができます。

消費者にとっては、同じものなら出来るだけ安い方が嬉しいのは当然で、特別な事情がなければ安く提供している会社から購入することになります。

 

 

このコストを抑えて優位に戦おうとする戦略がコストリーダーシップ戦略です。

 

 

コストリーダーシップ戦略を採用する際は、

  • 規模の経済によって単品あたりのコストを減らすこと
  • 経験曲線を働かせて1人あたりの生産性を高めること
  • バリューチェーンの非効率を改善して無駄な支出を減らすこと

このあたりに留意をしていかにコストを抑えるかが重要です。

 

 

勘違いしやすいので念のために書いておくと、単純に安売りをすることを意味するのではなく、安売りしても利益を残せるぐらいコストを削減するという点がポイントです。

この戦略はどうしてもリソースの豊富な大企業に有利な戦略となるので、個人ビジネスやスモールビジネスの方にオススメできる戦略ではないということは頭に入れておいてください。

 

 

差別化戦略

差別化戦略というのは、さっきのコストリーダーシップ戦略のようにコスト面での勝負ではなく、製品の機能やサービス面での違いを明確に打ち出すことで選んでもらうという戦略です。

 

 

代表的な事例がドミノピザで『電話をもらってから30分以内に届けます。1分でも遅れたらお代はいただきません』というものです。

つまり、付加価値の部分を大々的に打ち出すことで商品・サービスの価値を感じてもらい、支持を得るというものです。

 

 

差別化というと、違いを打ち出さないといけないということで、誰もやっていないということだけにフォーカスをしてしまうケースがあります。

ですが、大前提としてそれが顧客にとって価値があるものでなければ、いくら他に誰もやっていなかっても意味がないという点だけは注意しておきましょう。

 

 

その上で意識すると良い点は、『希少性があること』と『模倣が困難であること』です。

この2つを維持した上で価値ある商品・サービスを提供することができれば、相当な競争優位性を持っていることになります。

 

 

集中戦略

最後、3つ目が『集中戦略』です。

 

 

これはちょっと他の2つと切り口が違うので、同列に並べるのは少し分かりづらい気もしますが、ポーターさんは3つ目の戦略として挙げています。

これは何かというと、狙う市場を限定するという戦略です。つまり、ターゲットとする顧客層を絞り込むという戦略です。

 

 

例えば、『神戸に住んでる30代で子供が幼稚園児で趣味がマラソンの男性』という感じで絞りこみ、そのターゲットに特化した商品・サービスを提供していくという戦略です。

これは前の2つの戦略と組み合わせて、『コスト集中戦略』、『差別化集中戦略』という形で考えます。

 

 

スモールビジネスでは差別化集中戦略を狙う

では、スモールビジネスの場合では先ほど挙げた戦略の中でどれを取るのが良いかというと、差別化集中戦略です。

 

 

例えば、ガリガリくんのようなアイスがとても好きで自分でも作って売りたいと思ったとします。

ガリガリくんより安くして50円で売るぞ、と言ってもまともな収益あげるのに何本売らないといけないんだ、という感じですし、そもそも原価50円以下にするのすら無理でしょう。

 

 

コストリーダーシップ戦略というのは、規模の経済(いっぱい作ればコストを逓減できる)が効くから出来るわけで、それは資金力のある大企業でないと難しい戦い方です。

 

 

それなら同じアイス作るのでも、普通のソーダ味とかにするのではなく、どっかの南国から直輸入した日本ではまだ一般的に知られていないような珍しいフルーツを入れた贅沢なアイスにして、1つ1500円にして販売するというような売り方の方が良いでしょう。

 

 

要するに、スモールビジネスの場合は、大企業のように数をたくさん稼いで合計して利益を出すというような理屈が成り立たないので、単品で利益が出るように設計していかないと難しいわけです。

ですので、ターゲットをしっかり絞って、競合と差別化をするという、差別化集中戦略を採ることが基本です。

 

 

限られたリソースの中で戦う必要があるため、数の勝負になってしまうコストリーダーシップ戦略は取らないようにしましょう。

まとめ

世の中に出回っている情報というのは、ほとんどが大企業向けの情報だということは、先ほど書いた通りですが、そのような情報に普段から触れていると、どうしても大企業の考え方でビジネスをしてしまいます。

それではスモールビジネスは動いていかないので、思考の転換がどうしても必要です。

 

 

自分独自の価値を見出してそれで勝負していく『差別化集中戦略』を基本としてビジネスを考えていきましょう。

 

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