ライフタイムバリュー(LTV)という言葉を聞いたことがありますか?

 

 

ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)の概念と共に浸透してきた概念なのですが、従来のマーケティングの発想から大きな転換をもたらしたものです。

 

 

どう発想の転換がもたらされたのかというと、以下の通りです。

  • 従来:製品中心の短期的な収益
  • LTV:顧客中心の長期的な収益

 

 

つまり、従来のマーケティングの考え方は、ある商品・サービスをいくらで販売して、そこにコストがいくら掛かっているから、これぐらいの収益になる、という製品単体での収支を考えるものでした。

 

 

ライフタイムバリューの場合は、そこに顧客ごとの時間軸が入ってきます。

同一商品、別商品を含めて生涯に渡ってどれぐらいの金額を使ってもらえるのかというところまで考えるのがライフタイムバリューです。

 

 

今回は、いまの時代のマーケティングでは外すことが出来ないライフタイムバリューについてお話します。

 

 

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LTV(ライフタイムバリュー)とは何か?

改めて、言葉の意味から確認しておくと、ライフタイムバリュー(LTV)というのは、日本語に直すと『顧客生涯価値』と呼ばれるものです。

 

 

ある顧客との間で、初めて取引をしてから最後の取引が終わるまでの期間に、どれだけの利益がその顧客から生まれるのかを表す指標のことです。

 

 

経済的に成熟期を迎えた日本においては作れば売れるという時代は過去の話となっており、また、インターネットの発達によって一般個人であっても、簡単に情報が手に入るため顧客獲得というのが難しい時代になっています。

そんな中で、重要視されて始めた考え方がライフタイムバリューです。

 

 

つまり、既存顧客を大切にして一度の取引だけで関係を終わらせるのではなく、長期的な視点で顧客と付き合い各顧客ごとの累積の利益額を高めていくという考え方です。

 

 

例えば、1人の顧客を獲得するために10,000円かかるとします。

従来の考え方であれば、1回の取引で10,000円以上の売上を上げなくては赤字になってしまうと判断することになります。

もし、扱っている商品が価格の安いもので広告費を除いて1回につき5,000円の利益の場合、1人顧客を呼んでくるのに10,000円かかってしまうと売れるたびに赤字が膨らんでしまうので広告を出してはいけないという判断になってしまいます。

 

しかし、よくよく調べてみると1人のお客さんが平均して3回購入してくれているのが分かったとします。

そうすると、広告費を差し引いてもお客さん1人につき5,000円利益が出ることになるので、広告を打って顧客獲得を行うべきだということになります。

 

 

このように少し長いスパンで考えて、全体としての利益を向上させるという考え方がライフタイムバリューです。

 

 

ちなみにフロントエンド・バックエンドという商品構成を取れるのも、このライフタイムバリューの考え方があるからです。

フロントエンドで利益が出なくても、バックエンドも含めて利益が出ればライフタイムバリュー全体で利益が残るので、そういうビジネスが出来るということです。

 

 

新規顧客を増やすのか?既存顧客を維持するのか?

ライフタイムバリューを高めるということを考えたときに大きく2つの方法が考えられます。

 

 

1つが1回の売上高を大きくし、利益額を高めるという方法。

もう1つが1回の取引で得る利益は小さいが、何度も買ってもらうことでトータルの利益額を高めるという方法です。

 

 

つまり、前者は新規顧客を獲得し続けることを重視して一度に大きな利益を出す方法で、後者は既存顧客を維持し何度も購入してもらい、その積み重ねで利益を高める方法です。

 

 

どちらが正解というのは無いのですが、ライフタイムバリューを考える時には後者の考え方が強くなるのが一般的です。

というのも一般的に既存顧客を維持するよりも新規顧客を獲得することの方が難しいからです。

 

 

同じ1回の取引であっても新規顧客の獲得には既存顧客の維持の5倍のコストがかかると言われているほどです。

ですので、新規顧客を獲得するのと同時に、既存顧客との関係性を深めて他に提供出来る価値を作っていくという観点も必要でしょう。

 

 

LTV(ライフタイムバリュー)の計算式

ここまでの話でLTV(ライフタイムバリュー)という視点が大切だということは理解していただけたことと思います。

それでは次にLTV(ライフタイムバリュー)はどのような計算式で算出するのか、という点について触れておきたいと思います。

 

 

LVT = 平均販売利益 × 販売頻度 × 販売期間

 

 

上のような計算式でLTVを算出することができます。

まず平均販売利益についてですが、ここは売上高から諸々のコストを引いたあとの利益額を使って計算します。

次に販売頻度については例えば1年間に3回購入してもらえる場合には3で計算します。

また販売期間は向こう10年間に渡って販売する商品であれば10で計算します。

 

 

ここについては商品やサービスの特徴によってどのようなスパンで計算するのが適切か異なってくるので、臨機応変に年単位で計算するのか月単位で計算するのかを判断したほうが良いでしょう。

 

 

ライフタイムバリューを高める方法

ライフタイムバリューを高めていけばいくほど、事業も安定してくることになります。

では、どうやってライフタイムバリューを高めれば良いのかは以下のような観点で考えるのが良いでしょう。

 

 

LTVを高める方法1:平均販売単価を上げる

例えば、現時点で平均単価が10,000円だとしたら、それを2倍の2万円すれば単純にライフタイムバリューは2倍になります。

方法はいくつかありますが、消耗品など複数個購入してもらえるようなものであれば、1回に購入してもらう数量を増やしてもらうための施策をすることが出来ますよね。

 

 

また、同時に使うとメリットがあるような商品を用意して、それを合わせて購入してもらえるようにオファーするというのもありです。

クロスセルと言いますが、マクドナルドに行った時にポテトを勧められるのと同じイメージで、関連商品を提案するという形です。

 

 

今そのような商品が無い場合は、新たに用意するというのも検討すると良いでしょう。

 

 

LTVを高める方法2:販売頻度を高める

販売頻度に関しては単純なので理解しやすいですね。

今まで年間3回購入してもらっていたのが6回になるとライフタイムバリューも2倍になるというシンプルな話です。

 

 

LTVを高める方法3:販売期間を伸ばす

販売期間についても分かりやすいですね。

今まで1人の顧客が初めての取引から10年間購入してくれていたのを20年間購入してくれるようになったら2倍になります。

 

 

ただ、この販売期間を伸ばすというアプローチについてはちょっと注意が必要です。

まずどれだけ綿密に計画を立てても将来のことは分からないということ、また、回収に時間がかかればかかるほどキャッシュフローが回らなくなるからです。

 

 

LTVを高める方法4:顧客獲得コストを下げる

さっきまでの3つは売上を増やすというアプローチですが、それらとは逆のアプローチになります。

 

 

新規顧客を獲得するためには、何かしらのコストが掛かっていると思います。

そのコストを減らして、同じ金額の売上が立てば残る利益は増えますよね。

ライフタイムバリューを高めるためにはコスト削減からのアプローチも有効だということです。

 

 

LTVを高める方法5:維持費用を削減する

先ほどの顧客獲得コストを削減するのと同様の考え方です。

関係性を維持するためにかかるコストを削減することで、利益を増やすということです。

 

 

ただ、コスト削減については『不要なコスト』の削減に限定するようにするのがポイントです。

本当は必要なコストを削ってしまい、そのために関係性が悪化することがあれば、逆効果なので注意が必要です。

 

 

まとめ

今回はライフタイムバリューについてお話しました。

長期的に安定してビジネスを展開するためには目先の利益だけではなく、将来も見据えて考えていくことが必要不可欠です。

 

 

そのために、ライフタイムバリューを高めるという考え方は知っておいて損はありません。

昔のように作れば売れるというような時代では無くなっているので、より重要性を増しています。

 

 

ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

 

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